市制施行94周年記念式・市長式辞(平成22年7月1日)

 本日ここに、岡崎市制施行九十四周年の記念式を挙行いたしましたところ、ご来賓の皆様、そして各界各層の皆様方におかれましては、ご多忙にもかかわりませず、ご臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。
 
 本市は大正五年七月一日県下で三番目、全国で六十七番目の市として市制を施行いたしました。以後、戦災を受けるものの、懸命な復興と着実な発展を続け、本日九十四周年を迎えることができました。現在は、人口三十七万六千百八十六人を擁する中核市となっております。
去る五月、市内の方から、市へ貴重な歴史的資料をご寄贈賜りましたが、その中には市制施行当時の祝賀絵はがき集がございました。市制施行日の消印が押された表紙には千社札のデザインで「岡崎市 大正五年七月一日生まれ」と赤く誇らしげに印刷され、絵はがきには、出来立ての市旗や市章の描かれた提灯で飾られた市街地を闊歩する人々の姿が印刷され、市制施行への意気込みがひしひしと伝わってまいりました。そしてその意気込みが、間もなく百年に至ろうとする今へと連綿と引き継がれていることに万感胸に迫る思いでございました。

 市政の順調な発展は、ひとえに先人のたゆまぬご努力と市議会を始め、市民各界各層の皆様方の格別のご理解ご協力があってこそなしえたものでございます。ここにあらためまして先人の方々、そして今日ご参会の皆様方に心より感謝を申し上げる次第でございます。
  
   さて、この一年を振り返りますと、サブプライムローン問題に端を発する世界同時不況の影響が、市の財政にも大きな影を落とし、また春、夏に流行した新型インフルエンザ、そして現在も続く宮崎県での口蹄疫など、気を緩めることのできない緊迫した一年でございました。  

   このような中にあって、昨年十月には大規模な特殊災害事故などに対応できる高度な教育を受けた救助隊員と高度救助資機材で編成する高度救助隊おかざきスーパーレスキューを発隊させました。そして本年二月には、シビックセンター北駐車場を立体化しオープンし、三月には、岡崎公園に江戸時代の建築様式を復元した東隅櫓を完成いたしました。四月には農業バイオセンターを新たに農業支援センターと名称を変更するとともに業務を見直し、市民の皆様と農業が一層関わりを深められる施設として活用しております。また、JR岡崎駅東口に自転車駐車場を完成させ、西口と併せて四千五百台以上の自転車が駐車可能となりました。そして六月からは、伊賀川や砂川周辺など八地区に豪雨対策の一環として浸水警報装置整備が完了し、浸水の危険をサイレンでお知らせする装置を稼働させました。
 このように、災害に強い安全安心な街づくり、より一層住みやすい都市をめざし、全力で市政を進めてまいったところでございます。

 さて、この機会に今後の事業の一端をご報告申し上げたいと存じます。
 淡渕町で進めておりましたこども自然遊びの森「わんPark(パーク)」ですが、この十月一日にオープンいたします運びとなりました。これは、管理棟となるわんぱくハウス、芝生広場、冒険の森、昆虫の森、実りの森の五つのエリアで構成し、こども達が、四季折々の豊かな自然と触れ合い、のびのびと安心して遊ぶことにより、自然の恵みを学び、自然を身近で大切に感じる心を育む施設でございます。四・六ヘクタールの敷地の中で、泥んこ遊びや森での冒険など様々な体験を通し、自然を謳歌できる施設となっておりますので、オープン後は、多くのこども達にご来場いただきたいと思っております。

 次に、多くの皆様が待ち望んでおられます東岡崎駅周辺整備ですが、昨年末より名古屋鉄道が、バリアフリー化工事を始めております。このバリアフリー化工事に合わせて、現在のバスターミナルの東側に橋上駅化による東改札口を新設する第一期工事に、この四月、着手いたしました。十二月末までには仮設改札口からエレベーターでホームに行っていただけるようにいたし、引き続き東岡崎駅周辺地区整備を鋭意進めてまいる所存でございます。東部地域交流センターと道の駅を中心とした藤川地区の整備でございますが、すでに一部造成工事に着手しており、二十三年度には造成工事を終え、施設建設を進め、二十四年度供用開始を目指してまいります。また、藤川駅西側では、両端にエレベーターを備えた跨線橋の工事に着手し、地域の皆様が安心して線路を横断していただけるようにしてまいります。

 続きまして、岡崎市民病院でございますが、死因の三割を占めるがんに対して、有効な放射線治療装置を導入することといたしました。これらの装置と病院の機能向上のための新救急外来棟を含む新棟建設を進めてまいりますが、六月にはその基本設計に着手いたしました。平成二十五年秋の供用開始を目指し、鋭意事業を推進し、市民の皆様のかけがえのない命を守る砦を築いてまいります。
 
 日頃は皆様の目に触れることの少ない下水道事業でございますが、長年の努力の結果、昨年度末現在では、市内の普及率は八十四・一パーセントとなり、全国平均を十パーセント以上うわまわることができました。引き続き、快適で健康的な生活環境の実現と水質保全に努めてまいりますが、平成二十四年四月には、より一層経営という着眼点をもって事業運営するため、下水道事業を特別会計から公営企業会計に移行してまいる所存でございます。
 
 次に板田町に建設中の「新一般廃棄物中間処理施設」ですが、現在建屋の建築工事は骨格部分が完了し、内外装工事に取り組んでおり、進捗率は七割を超えました。安全に安定してごみを処理し、市民の皆様から安心していただける施設として、平成二十三年六月供用開始に向けて事業を進めてまいります。 

 貴重な昭和初期の建築物である旧本多邸の復元活用事業でございますが、東公園内での造成工事を間もなく終え、いよいよ復元建築に着手いたします。平成二十三年度末完成予定で、完成後は当面、皆様に貴重な建築物をご覧いただき、その後は活用検討委員会と市民ワークショップからいただいた提言を参考に活用してまいりたいと存じます。

 次に岡崎家康公検定ですが、第一回を九月二十六日に実施いたすこととなりました。今回は、家康公の一生をテーマに現在、受験申込を受付中でございます。ぜひ多くの皆様にご参加をいただければと思っております。また、中国での空前の家康公ブームをとらえ、松平・徳川家と縁の深い豊田市、安城市と連携し中国人観光客の誘致にも取り組み、併せて地域経済の活性化に繋げてまいりたいと考えております。

 続きまして市政の推進に幅広くご尽力いただいた石川優副市長が退任されたことに伴い、その後任に、市長公室長であった武田憲明氏に市議会のご同意を経て、本日就任いただきました。市役所内外で市政進展のため活躍いただけるものと期待いたしております。
 
 さて本日の式典では、それぞれの分野で本市の発展に貢献されました個人五十八名と三団体の皆様を表彰させていただきます。表彰の栄に浴されます皆様には、心からお祝い申し上げ、また感謝の意を表する次第でございます。どうか今後とも健康にご留意いただき、なお一層、本市の発展にご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 終わりに臨み、平成二十八年の市制施行百周年に向け、本市がますます輝きを増し、市民の皆様が住み続けたい都市として発展いたしますこと、そして市民各位のご健勝ご清福を心より祈念申し上げ、式辞といたします。

平成22年7月1日 岡崎市長 柴田紘一